会社で働くだけが働き方ではない、複業や兼業も働き方のひとつ

私が、複業や兼業を「そんな働き方もあるんだ」と知ったのは、

伊藤用志さんの『ナリワイをつくる』を読んだのがきっかけでした。



『個人レベルではじめられて、自分の時間と健康をマネーと交換するのではなく、

やればやるほど頭と体が鍛えられ、技が身につく仕事を「ナリワイ」(生業)と呼ぶ。

これからの時代は、一人がナリワイを3個以上持っていると面白い。』


冒頭の文章を引用させて頂きました。

2012年出版の本なのですが、

今の時代にとても当てはまる無いようなのではないでしょうか。


会社で働く以外の働き方


コロナ過もあり、世の中が大きく変わりました。

実際には、それ以前からも、終身雇用は維持できないとトヨタの社長も言ってましたが、

すでに変わりはじめていたのかもしれません。

企業の寿命は、20年と言われてます。それに対して人間の寿命は100年になります。

80歳までの働くとして、4回の転職は最低必要の計算です。


働き方自体も変化しました。テレワークが印象的ですが、

それ以外にも、会社組織よりも会社の枠を超えたプロジェクト型の組織で仕事をすすめることが

多くなりました。

決してメディアの中だけの話ではないと思います。

私の職場での、人事では、採用のコンサルを招いたり、

人事制度見直しではその分野のコンサルを使ったり、

お店を建築するときは、建築業者とプロジェクトチームを作ります。


建築関係は、以前から分業が進んでいるので、それぞれの専門業者を組織して仕事が

進んでいたかと思います。


つまりは、会社に勤めていても

個人においては、全員が個人事業主の時代になったということです。


もう少し身近なところでは、出産や育児、介護、病気やケガの治療と仕事の両立です。

いづれも、生活のなかでの役割の優先順位がかわりますので、

それまでと同じ働き方は、困難になるわけです。


そんな場合でも、働き方(稼ぎ)の選択肢があれば、ゼロにはなりませんが、

少しは、不安や悩みが減るのではないでしょうか。


ナリワイ(生業)


また、現在のようにひとつの仕事を定年までという終身雇用の考え方は、

日本の歴史の中でもこの60年間くらいの話しで、

それ以前は、ひとりがいくつもの仕事を持っていたそうです。

『百姓』は100個の仕事をもっているということだそうです。


なので、複数の仕事を持って生活するということは不自然ではなく、

むしろ自然なことなのかもしれません。


キャリア相談と言うと思い浮かべるのは、就職や転職の相談です。

会社に勤めて働くことが前提の選択肢です。

そこに、複業や兼業、そしてナリワイという考え方があってもよいと思うのです。

もちろんひとつの会社に勤めるのが悪いのではなく、選択肢のひとつだと言うことです。

自分でビジネスをはじめるのもひとつの選択肢だと思います。

起業することは、IT技術のおかげで以前と比べて格段にハードルが下がりました。

私の妻も個人事業主です。


最後に


なので、キャリア相談は、必ずしも就職、転職についての相談だけでなく、

働き方、生き方の相談でもあるのだと思います。

キャリアコンサルティングは、働き方、生き方のお手伝いなんだと思います。

『ナリワイをつくる』著:伊藤用志

を参考にさせていただきました。

興味のある方は、下のリンクから読んでみてください。